徽音塾(きいんじゅく)OG会 第4回勉強会は、さわやかな秋の気候の中で開催。初の公開講座で、講師の方も外部からお招きしました。 いろいろなところでご紹介をいただき、13名が参加しました。今回男性にも2名参加いただきました。

ネパールにおける障がい者と女性について

 ネパールで障がい者や女性が自立するために積極的な活動をされているアンジャナ・KCさんと、アンジャナさんとともに 社会活動について学んでいるスシラさんに講演いただきました。

 アンジャナさんからネパールでの障がい者や女性に対する環境の厳しさや、障がいをもちつつ社会人となるまでの 生活について語っていただきました。
 障がい者や女性の社会進出については、まるで日本の戦前の時代と同じで、家の中で隠れた生活をする、女性も力仕事など 重労働環境でそこから健常者だった人も障がい者になってしまうリスクがあるという現状について知りました。
アンジャナさんはお母さまの背中に背負わされながら学校に通っており、車いすに初めて乗ったのも大学生時代とのこと。 大学でもバリアフリーの環境が整備されておらず、上の階で授業があると受講できなかったのですが、試験をクリアすることで 大学を卒業することができたそうです。
 その後、3度目の挑戦で一握りの人しかチャンスをつかむことができないダスキンの研修に応募し見事合格。 日本で学ぶチャンスを得ました。
 スシラさんも幼少期に負った火傷が原因で障がい者となりました。ネパールでは女性が野良仕事に出ており、 親やだれかがいつもいるわけではなく、また病院もとても治療費が高額なため、すぐに火傷の治療ができなかったそうです。
はじめは火傷がひどかった手を隠すことをしていましたが、今はオープンにし、社会活動のための勉強を大学で学ばれています。

障がい者自らが自立できるカフェづくりをめざして

 アンジャナさんとスシラさんの願いは、障がい者や女性が生活を自分の力でするためのカフェを作ること。
 障がい者であることは、ネパールにおいて社会進出をするチャンスを絶たれてしまい、さらに本人自身も働くことを 考えなくなってしまう悪循環に陥ってしまっているそうです。加えて女性も上位層は役職についている方もいるけど、 読み書きができない女性もたくさんおり、こちらも女性の社会進出には課題があるようです。

 そのような環境下で、アンジャナさんは障がい者や女性が家を離れて自立できる社会のひとつの仕掛けをつくろうと、 まずはカフェをネパールでオープンするため、クラウドファウンディングに挑戦しています。

 ■クラウドファウンディング ネパールで障害女性が自立生活するためのカフェをつくりたい

 質問コーナーでは、日本からの支援の必要性や、周囲からの反対をどのように乗り越えたかなど、 積極的な質問や意見が出ました。日本との比較について、日本の障がい者施設はとてもきれいで環境も整っているけど 障がい者自らのエンパワーメントに結び付けるためにはまだ課題があるのでは、という意見もありました。

日本人ボランティア活動を通じたネパールについて

 中川路さんからは、ネパールでのボランティア活動を通じて感じた、ネパールと日本との比較、ネパールの文化や 生活する人々の環境についてお話いただきました。
 50歳を過ぎてから海外ボランティアに参加された中川路さん。きっかけはJICAの広告を見て、自分でもできることがあると考え、 ご家族の理解を得てボランティア活動に応募されたそうです。

 現地では技術職としてお仕事をされていて、ネパール人はとてもフレンドリーでウエルカムな気質はとても楽しかった一方で、 家族や慣習などを理由にお休みされる職員も多く、日本のように段取りをつけて仕事をすることが通じない部分で苦労されとのこと。

 男性は出稼ぎに出てしまう家庭も多いため、ネパールの女性は頭にヘアバンドを付けた形で、背中で大きなかごをしょって 仕事をしている、しかし日本より女性の進出の度合いについては日本とほとんど差がないという状況に女性陣はびっくり。 世界における女性活躍の日本の状況を改めて課題と感じました。

 ぜひ自分自身で現地に行って、日本の良いところ、海外から学ぶことを吸収してほしいというメッセージに しばし海外がごぶさたの私も、せめて会話を自分でできるようになって日本以外の環境や文化を学びたいという気持ちになりました。  中川路さんと年齢の近い方からも、今までの自分の生活基盤はひとつしかないと思っていたけど、年齢に関係なく チャレンジすることにヒントを得た、海外ボランティアに興味を持ったなど、受講者の方からたくさんコメントをいただきました。

ワークショップ: 1億総活躍社会を実現するためには何が必要か/日本がグローバル社会で生き残るためには

 最後のワークショップは、田邉からのお題で日本で取り組んでる1億総活躍社会は実現できるか?についてを行いました。
 講演の内容を踏まえて、今の日本の人口構成、外国人労働者の状況、障がい者の状況を簡単に説明の後、グループで 1億総活躍社会で挙げられている誰もが活躍できる社会には何が必要か、を考えディスカッションをしました。
 ちょうど各グループで年代の層も違い、さまざまな活発な意見が出てきたようです。教育、周囲の理解、コミュニティの形成、価値観の理解などなど・・・
 おしまいは駆け足で、グローバル社会における状況を紹介。人口の推移や構成、資源枯渇問題、ネットワークのあり方の変化についてを紹介しました。

アンジャナさん、スシラさんを囲んで懇親会

 勉強会の後は恒例の懇親会。アンジャナさん、スシラさんも参加いただきました(^.^) 講演では伺うことができなかった ネパールの文化や宗教・慣習、日本における生活、お二人の思いなどをうかがえる貴重な機会でした。
 女性だけ参加のため、恋愛や結婚についてなどもお話しが聞けて、本当に楽しい時間でした。 またぜひ日本にいらした際にはその後のお話しをお伺いしたいです!

 ■お礼   今回、会場・機材を貸していただきました、お茶の水女子大学付属図書館の皆様、大学内の申請お手続きや当日立ち合いをいただきました、 徽音塾事務局の方々、快く介護タクシーを引き受けいただきました、カネコタクシー様、アンジャナさん・スシラさんを 紹介いただきました小嶋様、本当にありがとうございました! 今回、様々な方のご支援でひとつ夢が叶えられたこと、本当に感謝いたします。

  レポート作成者 : 徽音塾1期生OG 田邉

次回は、12月(土)開催予定です

  参考 このイベントの開催情報